「家庭療育」ってなあに?
インターネットで発達障害等について調べていると、サイトやブログなどで「家庭療育」という単語を目にすることがあります。
家庭で療育することかな?と、何となく意味は分かるのですが、コレって家庭療育というか知育じゃない?なんて思うこともあったり・・・。
どこからどこまでが「家庭療育」なのか?分かるような分からないような、という感じがします。
「家庭療育 定義」で調べても、いまいちハッキリした定義は出てこなかったのですが、先日読んだこちらの本に、定義やその必要性が書かれていたので、ご紹介したいと思います。
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療育の定義と、その種類
「家庭療育」について知るためには、そもそも「療育」とは何なのかについて知る必要があります。
辞書によると、療育とは、障害をもつ子供が社会的に自立することを目的として行われる医療と保育、と定義されています。
当書では、さらに具体的に、下記のような療育法があると紹介されていました。
<さまざまな療育法>
●SST・・・ソーシャルスキルトレーニング(社会技能訓練)。
グループ活動を通して、人間関係の作り方や集団でのふるまい方を学ぶ。
●ペアレント・トレーニング・・・親が子供を理解し、対処法を学ぶ。ABAとともに、主に行動面に働きかける。
●ABA・・・応用行動分析。計画的に子どもの不適切な行動を減らし、適切な行動を増やしていく。
●感覚統合・・・運動や遊びなどを通じて、感覚面の働きの乱れを調整する。動きのぎこちなさがある子に適している。
●TEACCH・・・自閉症スペクトラムの子を主な対象とした治療教育プログラム。視覚的な情報を活用して、生活しやすい環境をつくり、そのなかで暮らし方を身につけていく。
●その他・・・視覚機能の使い方を学ぶ「ビジョン・トレーニング」や、各種教材で読み書き・計算の苦手さを軽減する「学習支援」などがある。
そして、当書が扱っているコミュニケーション・トレーニングとは、SSTなど各種の療育法からコミュニケーションへの対応法を取り入れ、総合的なトレーニングとしたもの、とのことです。
家庭療育の定義とその必要性
当書によると、家庭療育 とは、専門家の指示に従って、家庭で療育と同様の活動をすること、と定義されています。
専門家による療育とは、医療機関や専門機関に行き、専門家の指導を受けること。
そして、専門家の指導を受けて学んだ、会話の練習や生活環境の調整、行動への働きかけなどを家庭で実践することが、家庭療育に該当する、とのことです。
この定義から考えると、専門機関から学んだことだけでなく、専門書などから学んだ内容を家庭で実践することも、家庭療育に該当すると考えられます。
なぜ家庭療育が必要になってくるかというと、専門家による療育は、1ヶ月に数回や、数ヶ月に1回、というケースも多く、それだけでは効果を持続させるのは難しいためです。
専門の療育で学んだことを家庭生活でも実践することで、効果が定着していくとのことでした。
家庭療育の定義や効果については以上ですが、今後別の専門書などでより詳しい定義などが書かれているのを発見したら、この記事を加筆修正等していきたいと思います。
家庭療育、実践していきたい!
子どもにとって、家庭は安らぎの空間であるべきだから、そんなにトレーニングをしなくて良い、伸ばそうなんて思わずに、ありのままを受け入れれば良い、といった意見も目にしたことがあります。
確かに、家庭でトレーニング漬けだと、子どもも疲れてしまうので、それも一理あると思います。
ただ、我が家の場合、専門の療育は、1ヶ月にたった2度だけ。療育センターが実施している児童発達支援に母子で通っているだけです。
これだけでは、効果はかなり限定されてしまうのではないかと感じています。
ですから、将来、より社会に適合できるようになるために、今の時期に家庭でできることはやっていきたい。
できる限り、伸ばしてあげたい。
子どもの負担にならないように、楽しみながら、取り入れていきたい。
そう思っています。
というわけで、このブログにも「家庭療育」というカテゴリーを作ってみました!
「家庭療育」のカテゴリーでは、専門の療育や専門書で学んだことや、それをもとに取り組んでいることなどを書いていきたいと思います。
まだまだ勉強不足ですが、少しずつ知識を増やしつつ、取り組んでいきたいです!
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